ドアサッシュの樹脂化・軽量化について
イオインダストリー株式会社では、自動車の金属製部品ドアサッシュの樹脂化・軽量化に成功しました。
ドアサッシュとは、自動車のドア内側に取付けられ、窓ガラスの昇降を補助する板金のガイド部品です。
CAEによる事前検証として強度解析を行い、高強度/高剛性となるように最適設計し、樹脂化することで、75%もの軽量化に成功しました。
ドアサッシュについて
図1. ドアパネル ドアサッシュ ウィンドガラス
ドアサッシュとは、ウィンドガラスの保持と昇降のガイドをするものです。
ドアサッシュとグラスラン(昇降のガイドと、走行中やドアを閉めたときのドアガラスのガタツキを防止する部品)の組み合わせで、ウィンドガラスの保持と昇降のガイドを行います。
さらにウェザーストリップとの組み合わせでドア開口部をシールして、水、外気、挨、音などの浸入を防止しています。
金属製ドアサッシュ
図2. 金属製ドアサッシュ
樹脂製ドアサッシュの高強度構造設計
図3. 板状構造とリブ構造による構造設計
樹脂化の事前検討では、実際に自動車へ加速度計などの測定装置を設置して走行・急停車させて、ドアサッシュにかかる荷重の測定分析などを行いました。
高強度構造設計では、CAEによる構造解析と解析結果を試作形状に反映することを繰り返し最適な構造を検討しました。
こうして最適な補強形状を追求することで、樹脂化による軽量化とガイドレールとしての機能を高い次元で両立する形状を設計することができました。
樹脂製ドアサッシュ(写真)
図4. 樹脂製ドアサッシュ
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